《冬月 希和》エレベーターの中の数秒のドラマ
「エレベーター」
ほんの数秒の間だが、何となく他人であるその人がわかる気がしませんか?
一般的に一流と言われてるビルのエレベーターの中での事。
ビル内の女子社員が「何階にいかれますか」と乗り合わせた全員のボタンを押す。
自分が降りる時は ‘’閉‘’を押しながらもちろん会釈も忘れない。
企業の質はエレベーター内の女子社員に出る…なんて聞いた事があったが本当なのかも…と思った。
感心ばかりしてる間もなく、中に残された人も同じ気配りをしなければマズいのじゃないか、といった空気感がある気がして、自分は急いでボタンの前に立った。
後から走って乗り込もうとする人のために扉を押さえる人。
平気で閉める人。
我先に降りる人。
どうぞと最後に降りる人。
ブザーが鳴ってるのに降りない人。
ブザーが鳴ると反射的に降りてしまう人。
香りのきつい人。
息づかいが荒い人。
…
たった数秒の密室に
色んな事が凝縮されて表れるのだと思った。
別に挨拶をする必要はないが
それでも偶然居合わせた人に対して、わずか数秒だけでも心を向ける事があっても良いのではないだろうか…なんて考えた。
不思議と相手に伝わるもの。
アカの他人の心の内、人間性のドラマが
数秒の振る舞いにちゃん出るものなんだって思うのです。
1890年(明治23年)、東京・浅草のレンガ造り12階建ての「凌雲閣」に設置された日本初の電動式エレベーターが一般公開されたそうです😌
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冬月 希和
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