《村雨》番外編 ブラタモリ的 大宮氷川神社の楽しみ方
先日、鎌倉ほしよみ堂の有志で
武蔵国一宮である大宮氷川神社(おおみやひかわじんじゃ)と
そちらに関係が深いといわれる
中山神社(なかやまじんじゃ)、氷川女體神社(ひかわにょたいじんじゃ)の
いわゆる氷川三社に参拝してきました。
当日の様子は
が詳しく紹介してくれているので
私は視点を変えて
少しマニアックにブラタモリ的な紹介を
してみようと思います。
大宮氷川神社には
須佐之男命(すさのおのみこと)
稲田姫命(いなだひめのみこと)
大巳貴命(おおなむちのみこと)
が主なご祭神として祀られています。
中山神社のご祭神も同じですが
主祭神は大巳貴命。
そして、
氷川女體神社の主祭神は
奇稲田姫命(=稲田姫命)となります。
この三柱のご祭神、
じつは家族なんですよね。
須佐之男命と稲田姫命は夫婦ですし
大巳貴命(=大国主命)は須佐之男命の息子
あるいは子孫とされる神様です。
この三社の位置関係が面白くて
《父-子-母》
の神様が一直線に並んでいるのです。
この画像で青の部分は
かつて川や沼地だったところ。
オレンジの部分は台地と呼ばれる高台になります。
三社はかつて《見沼》と呼ばれた沼地のほとりの
高台に鎮座していて、
元々はこの見沼の水神を祀っていたとされます。
この水神様は蛇神とも
龍神とも言われていますから
大宮氷川神社の境内に祀られている
アラハバキ様のことかもしれませんね。
そんな大宮氷川神社のターニングポイントは
出雲族である武蔵国造が
この地を開拓するため移住してきたときのこと。
彼らの祖神の須佐之男命を祀ったのが起源とも言われ
『氷川』という社号も
出雲の簸川(ひかわ)に由来する説もあります。
そして、大宮氷川神社は
東京都・埼玉県近辺に約280社ある氷川神社の総本社でもあります。
出典:国土交通省関東地方整備局荒川上流河川事務所
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000670419.pdf
じつに300近くある氷川神社ですが
その大部分が
荒川の流域に鎮座しています。
が、熊谷あたりから上流部には殆どないのです。
地形的にいうと
熊谷のあたりは荒川が山地から平野に出たところになり
専門的には
《扇状地の扇頂》にあたります。
ここより下流は、荒川の氾濫原なので
低地はとくに、水害が悩みの種になるのです。
なので、氷川神社とは
暴れ川であった荒川を治めるために
建立されたともいえるでしょう。
治水なくして開拓は成り立たないですし
洪水の暗喩として解釈される
《八岐大蛇》を退治した
須佐之男命をお祀りして
見沼の龍神を治めたのも
うなづけるところです。
ということで、
水神様、龍神様と縁が深い
氷川神社のご紹介でした。
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今回の記事はいかがでしたでしょうか。
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一文字 村雨
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