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《一文字村雨》 春の気を取り込んで、縮こまった体をほぐすのも『開運』への道

関東は明日雪の予報ですが、暦の上ではもう春ですね。

というか、関東の平野部で雪が降ること自体、

冬型の気圧配置が崩れて、空の上も春に向かっている証でもあります。

 

空の上だけでなく、地上でも春は着実にやってきています。

蝋梅は見頃を迎えていて、『Winter sweet』の名にふさわしい

甘い香りを放っていました。

 

 

黄色い花が可愛らしい蝋梅は、中国名をそのまま音読みした説や

色や光沢が蜜蝋を思わせる説があります。

 

ただ、やはり臘月(陰暦12月)に花が咲くという説が

しっくりくるんじゃないでしょうか。

寒の頃を優しく彩る蝋梅には

《慈愛》という花言葉が相応しいように感じます。

 

さて、雪中四友(せっちゅうしゆう:蝋梅、白梅、サザンカ、水仙)のひとつ、

梅の花も咲き始めていました。

 

何と言っても、梅が咲くと、春が来た

という印象が強いですよね。

 

『東風吹かば にほひをこせよ 梅花 主なしとて 春を忘るな』

 

菅原道真公が詠まれたように、

梅は古くから春を告げる花として和歌に登場しています。

 

元号の《令和》にしても

年初の『梅花の宴』で詠まれた歌に由来します。

ご記憶の方も多いでしょう。

 

梅の原産地は中国で、弥生時代に半島経由で伝来したとも、

遣唐使が持ち帰り『薬』として紹介されたとも言われています。

 

なるほど、花言葉にしてみても

『不屈の精神』や『高潔』といった言葉が並び

邪気を払うような力強さを感じますよね。

 

実際、梅干しの殺菌作用の強さは

日本人なら周知の事実。

『梅干しは三毒を断つ』というように

『食の毒』『血の毒』『水の毒』から

守ってくれるとされています。

 

『食の毒』とは食生活により乱れた体内のバランスのこと。

『血の毒』とは、血液の代謝不良が原因でできる毒。

『水の毒』は、体内の水分汚れのことで

いずれも梅干しの殺菌、解毒作用やクエン酸の働きなどで改善できるといいます。

 

さらに邪気を払うという意味では、こんな説話もあります。

とある申年に悪疫が流行り、当代の村上天皇も病に伏せたのですが

申年に漬け込んだ梅干しと福茶を用いて、帝が快癒したのです。

 

新型コロナがパンデミックを起こした2020年。

神域に梅園がある近所の氏神様では

村上帝の故実にのっとり《申年に漬けた梅干し》を頒布していました。

 

私は何となくふらりと氏神様へ立ち寄って

件の《申年の梅干し》に出会ったのですが

梅干しは素っ気なく賽銭箱の横に置いてありました。

 

お気持ちは賽銭箱へとあったものの

手持ちにキャッシュが無く、

とりあえず小銭を入れて、梅干しを頂き、

財布を持って神社に戻ると、山盛りの梅干しは既にありませんでした。

何とも不思議なタイミングで驚いた記憶があります。

 

氏神様と繋がっていると、奇縁はたまにあることです。

示された好意は確実に受け取って

感謝の気持ちを示すこと大切だと思います。

 

これが《開運の秘訣》でもあり、神様とのお付き合いの作法だと思っています。

 

最後は少し脱線してしまいましたが、

皆さんも、春の気分を五感で感じて

気持ちをリフレッシュされては如何ですか。

 

風は冷たいですが、確かに春の息吹を感じます。

これから梅も見頃を迎えますしね。

 

ただし、足下も要チェック。

福寿草がさりげなく咲いていますよ。

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