《冬月 希和》美しい怒りかた✨
以前電車の中で 中年の女性が、騒いでる他人の子供を怒ってる場面に遭遇した事があった。
あなたも似たような事を見た事があるだろう。
その母親は子供に
「怖い人に怒られるんだから ちゃんと座ってなさい」と言っていた。
その場はシンとし、注意した女性は結果的に立場がなかったように見えた。
騒いでいる子供がいて親が何も言わない場合
大人としてその中年の女性のようにすべきなんじゃないかと、一瞬頭に浮かんで負い目を感じる人はいるはずだ。
自分だったらどうだろうと考えた時に、母親が何も言ってないのだから言えない、と思った。
怒った後に周囲からの何らかの評価が多分怖いからなのだと思う。
時々電車の中で怒りを出す人はどこにでもいる。
怒る人は自分のための怒りなのか?
乗客全員のための怒りなのか?
又は怒ってる相手のためを思っての怒りなのか?
その場では中々わからない。
先の子供を叱った女性はイライラしてながら怒っていたようにも見えた。子供は泣き、重苦しい雰囲気が流れ、顔をテカらせながら次の駅で女性は降りて行った…。
一方で このような女性も見かけた事もある。
「ボク…電車の中で走るとケガするよ。危ないんだよ」と静かに言い
座った子供に対して「いい子ね!」とほめながらニコニコしていた。
顔も艶々してるように見え、怒っていたはずなのに、何だかとても美しかったのを覚えてる。
特に女性の怒りは、醜さと美しさのどちらもあるのかなと感じた。
自分自身のための醜い怒りは美しくなく、その余韻が中々消えないものだ。
だからもし怒りがこみ上げて来たら数秒数えよう。
その間、この怒りは相手のための怒りなのかどうかを思いだそう…
美しい怒りになるように…。
冬月 希和
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