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2024 / 03 / 28 ブログ, 一文字 村雨, 新着情報 一文字 村雨

紫微斗数占いの十四主星

最後の星は破軍星（はぐんせい）です。

 

主星の紹介としては大トリですが

封神演義の悲喜こもごもは、

間違いなくこの人物が

発端でしょう。

 

今までのエピソードで

毎回のように登場してきた

殷王朝最後の王である紂王（ちゅうおう）。

 

殷とともに滅んだ彼は

死後、破軍星として祀られました。

 

他の主星の話からは想像しがたいですが

元々、紂王は名君でした。

 

それは聞仲（天相星）や黄飛虎（七殺星）ら

有能な配下から

忠誠を捧げられていたことからも

推して知るべしではあります。

 

ただ、魔が差したというか

本来持っていた衝動が

最悪の形ででてしまったのがきっかけで

彼の運命は暗転していきます。

 

紂王がとある廟所を詣でたときのこと。

 

その廟所には女媧（じょか）という

人類を創造したとされる女神が祀られていました。

 

紂王は女媧の像をみて

淫らな思いを詩に残してしまいます。

 

というのも

女媧は上半身が女性で

下半身が蛇の姿と言われているので

その裸身をみて

卑猥な言葉を落書きのように

したためたのでしょう。

 

それが、女媧の逆鱗に触れました。

 

『殷と紂王を滅ぼすべし』

 

女媧は千年狐狸精という

狐の妖怪にそう命じたのです。

 

この妖怪が紂王の側室になるのは

妲己（貪狼星）の回でお話しましたよね。

 

その後、彼は妲己とともに酒色に溺れ

暴政を行い、その報いでついには

殷もろとも滅んでいくのです。

 

破軍星には《耗》という象意がありますが

それはまさに、

紂王の生き様に現れているように思います。

 

エネルギーや能力は強く

特別なものをもっているからこそ

こうだと思ったら

情熱を傾けずにはいられない。

 

力を温存する気もない。

しかし《電池切れ》は

あっけなくやってくる。

 

破軍星のひとにとって重要なのは

自分にとって大切なものは何かを

知ることでしょう。

 

好きなことに没頭し、

困難に耐えうる力を持つ破軍星は

大器晩成と呼ばれます。

 

だからこそ

大事なものは見失っては

ならないのです。

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